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サンドブラストとラスティック

結構知らない人がいるみたいなのでラスティックとサンドブラストの違いについて書いておきます。

Safferling のサンドブラスト(ヴァージンブラスト)
Lee von Erckの非常に深いサンドブラスト
サンドブラストというのは、ブラスターという装置でパイプに高速で砂を吹きかけるもので、これによってグレインの、木の柔らかい場所と固い場所で凹凸が出来、木目が浮き立たちます。サンドブラストは柔らかい木ほど良くかかるなんて説もありますが、それはブラスターが砂を吹きかける強さや、かける時間に依存するのでどちらかというと作家のセンスの問題でしょう。

ヴァリエーションとしてヴァージンブラスト(virgin blast)というものもありますが、これはサンドブラストを施したパイプに一切染料を使わず仕上げたもので、使い込む事によって徐々にたばこの色、つまり茶褐色に染まっていき、自分で染め上げる楽しみを味わう事ができます。海外ではヴァージンフィニッシュ(Virgin finish)とも呼ばれます。 作家によっては更に特殊なブラスターで非常に深いサンドブラストをかける人もいます。これはLee von Erckがよくやります。彼のサンドブラストはそれによって岩のような非常に凹凸の激しい独特の外観になっています。来日時に本人に聞きましたが、どういう工具を使っているかは秘密だそうです。

Julius Veszのラスティック
Lee von Erckのボツボツラスティック
ラスティック(Rustic)というのは言うなれば彫りの総称。彫刻刀やナイフでやる人もいれば、特殊な工具でボツボツと穴を開けるLee von Erckのような人もいます。これをサンドブラストと組み合わせる人もいるが、純粋にブラスターだけで処理したものとは区別する意味で、そういうものも総じてラスティックと呼びます。

ラスティックを施した部分だけ染料を変えたり、Jan ZemanのGandorrのようにラスティックを施した後にいちど染料をかけすぐにふき取り、更に別の染料をかけて特殊な仕上げにしているものもあります。

サンドブラストやラスティックが深いほどスムース仕上げのパイプよりクールに喫えるという説もありますが、さてどうでしょう。ハンドメードパイプの場合は同じシェイプを作家に作ってもらっても全く同じものはできませんし、原木に同じExtra-Extraプラトーを使っても自然のものですから、一つ一つ木質は違います。一概にどうなのかを論じるのは乱暴ではないでしょうか。

サンドブラスト、ラスティックは持ったときの独特の手触り、心地よさがあります。スムーズ仕上げ一辺倒より、デザインのバリエーションも広がります。要は自分の好みで好きなシェイプを選ぶのがパイプの楽しみと言えるでしょう。


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